那須にはたくさんの温泉があります。中でも茶臼岳直下、標高1000m級に点在する温泉は那須七湯と呼ばれています。
那須七湯は泉質・効能が異なる自然湧出泉で、次の七湯からなります。
三斗小屋温泉(1142年)、大丸温泉(1691年)、北温泉(1696年)、弁天温泉(1841年)、八幡温泉(1890年)、高雄温泉(1860年)、那須温泉元湯(630年)で、それぞれの発見年はカッコ内の西暦になります。(那須検定テキスト参照)
那須七湯は、茶臼岳の火山活動に伴う火山性温泉で、泉質は茶臼岳や殺生石のような噴気帯付近では高温で硫化水素を多く含み、噴気帯を離れると温度の低下と成分が異なる湯が湧出しています。
一番古い那須温泉元湯は、白鹿の湯治の逸話から【鹿の湯】と名付けられ、一番高い温度48度から温度の違う浴槽が並び、最初に頭から高温の温泉を大人ならひしゃくで200回「かぶり湯」するという独特の入浴法があります。
鹿の湯の泉質は単純酸性硫黄温泉で、適応症は疲労回復や健康増進などの「一般適応症」と慢性皮膚病、慢性婦人病、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症などの「泉質別適応症」があります。
答え 那須温泉(鹿の湯)です
他六湯の主な特徴は次の通りです。
◎三斗小屋温泉:茶臼岳の北側の標高1,450m、深い山間に湧く温泉。江戸への道・会津中山道の三斗小屋宿跡に近い。単純泉。
◎大丸温泉:源流は、一大噴気孔となっている白戸川の流れそのものが源泉で、川の湯として知られている。単純泉。
◎北温泉:古くは「喜多」とも書かれ、湯量が多く、天狗の湯・温泉の湯・相の湯の三湯がある。映画「テルマエ・ロマエ」のロケ地。単純泉。
◎弁天温泉:岩窟から湯が湧き、そこに弁財天を祀っている。「仕上げの湯」と言って、「鹿の湯」の湯ただれを治すところとしてしられていた。泉質は鉄炭酸泉。
◎八幡温泉:那須連峰を背景に那須野が原を一望する八幡崎の大地にあり、つつじの名所でもある。単純泉。
◎高雄温泉:別名「高雄股温泉」と呼ばれ、昔、山岳信仰が盛んな時代には「御行の湯」として神聖視された。硫黄泉。
那須七湯より下に広がる那須高原には、公共のお風呂はほとんどありません。しかし、那須高原にある宿泊施設のほとんどは温泉を引いており、日帰り入浴を楽しめるようになっています。
泉質・効能がそれぞれ異なるため、自分に合った温泉をぜひ見つけて温泉巡りをしてみてください。
<Dai>
鹿の湯
〒325-0301
栃木県那須郡那須町湯本181
Tel:0287-76-3098

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