世の中オール電化に電気自動車と、いまや生活の全てが電気で回る時代です。そんな中で、電気を一切使わないカフェ、究極のエコロジーハウスとされる“ストローベイルハウス”でつくられた建物の【非電化カフェ】というのが、那須高原にあるのをご存知ですか?
那須町には、「電気を使わず、自然エネルギーを活用した暮らし」を提案していることで知られている《非電化工房》があります。その《非電化工房》が、工房敷地内に造ったのが【非電化カフェ】です。このカフェは、電気の生活に慣れた私たちに、“非電化の生活”を考えるきっかけもつくってくれています。
【非電化カフェ】の場所は、東北道下り線(福島方面)の那須高原SAのスマートインター入口に近い場所にあります。土日祝日だけの営業ですが、那須に車でいらっしゃる時は、那須高原SAでおりて、ぜひ立ち寄ってみてください♪
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ストローベイルハウスの不思議の国のカフェ
駐車場に車を停めてカフェへの入り口から、【非電化カフェ】を眺めると、その奇妙な建物にまず目を奪われます。どこか不思議の国の村に立つような、白い“ストローベイルハウス”のカフェが貴方を迎えてくれます。
穀物栽培の副産物である“わら”を圧縮し、ブロック状にした物をストローベイルといいますが、その“わら”のブロックを積んで、土や漆喰を塗って壁を造ります。【非電化カフェ】の壁は、幅60㎝のわらと土で造られています。これが冬暖かい、夏涼しい住居の基本を造ります。屋根には遮光性抜群の杉皮・檜皮が張られ、そんな自然の素材で造られたカフェに、きっと貴方は興味津々。
手づくり感いっぱいのドアを開けて中に入ると、「いらっしゃいませ」と言うカウンター越しに立つスタッフの顔がよく見えない。僅かな光とキャンドルの明かりに、目が慣れるにはワンテンポ時間がかかります。照明は、灯油ランプとキャンドルだけの店内です。
店内は中央のカウンターブロックを挟んで、両側に合わせて40席の客席のある八角形ストローベイルハウスが2棟つながっています。
イステーブルは、全てがスタッフの手づくりで、小ぶりのイスとテーブルが不思議の国の可愛いらしさを漂わせています。
窓辺を見ると、ストローベイルハウスの60㎝の壁の厚みと、断熱効果が感じられる壁がよく解ります。床は60㎝の厚みの“もみ殻”で断熱してあり、夏涼しく冬暖かいストローベイルハウスの快適さを生み出しています。
天井に目をやると、厚さ10㎝のもみ殻で断熱してあると言うトンガリ天井に、2つの小さな明かりとりと、外の自然風で回る換気扇が見えます。
【非電化カフェ】のストローベイルハウスの建物は、非電化工房のスタッフとワークショップの参加者の手で、3年をかけて、僅か80万円で造られたものです。素材もエコなら、コストもエコです。
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特別な一杯のコーヒーと不思議なカレーライス
この日はランチにお邪魔したので、カレーライスとコーヒーのセット1000円をお願いしました。
ここではコーヒー一杯でも、時間がとてもかかります。それは、コーヒー豆を煎ることから始めるためです。
コロンビア産のコーヒー豆は、非電化工房製の“手煎り焙煎器”で丁寧に煎った焙煎豆を、手動のコーヒーミルを使い挽きます。そしてアルコールランプのサイフォンでコーヒーを淹れます。
つまり、「煎りたて」「挽きたて」「淹れたて」の特別な一杯、酸化していないオーガニックコーヒーは、薫り高く心と身体に優しいコーヒーです。
そんなコーヒーを味わっていると、カレーライスができました!
特別な香辛料を使っているとのこと。実は私は辛いカレーが苦手、一口目でその辛さを感じたのですが、二口目、三口目と、辛さが消えてマイルドなカレーライスに変身!その魔法のようなカレーライスにビックリです。カレーライスに添えられている野菜も、カレーの旨味を引き立てて、とても美味しく頂きました。
【非電化カフェ】のランチは、カレーライスのみとなります。
その他のメニューは、自家焙煎コーヒー、自家焙煎ハトムギ茶、プレミアム・ダージリンティー、ジュース、韓国薬草茶(ナツメ茶・オミジャ茶・サンファ茶・紅花茶)、ハーブティー(トゥルシー・レモングラス)、薬膳ヨーグルト、自家製シフォンケーキ、その他季節のお菓子や薬草茶など…。
美味しいランチが終わったら、同じ敷地内にある非電化工房の施設の見学が、タイミングが合えばできるかもしれません。スタッフに聞いてみてください♪ 〈Dai〉
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非電化カフェ
〒329-3222
栃木県那須郡 那須町寺子丙2783-22
Tel:0287-77-3199
※非電化工房
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<非電化カフェの周辺地図>
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