サスペンスと人情味と恋心がブレンドされた小説【桜ほうさら】@宮部みゆき

「ささらほうさらだねえ」と言う言い回しは、南信州や甲州で使われる「ひどいめにあいましたねえ」という意味の方言です。
この言葉に『桜』をからめて「桜ほうさら」という、宮部みゆきの江戸時代を舞台となっている小説を、昨日読み終わりました。

サスペンス作家の宮部みゆきが、江戸を舞台にちょっぴりサスペンスな話と、ちょっぴり人情味のある庶民の話と、そしてちょっぴり大人の恋の話がブレンドされた、絶妙なタッチで展開している小説【桜ほうさら】。時間の合間に読み続けていたこの本は、のんびりゆっくりと読むには何か温かい人の心が感じられる最適な小説です。

桜ほうさら@宮部みゆき

小説のストーリーを少し紹介すると・・・。

舞台は江戸深川。
主人公は上総国搗根藩で小納戸役を仰せつかる古橋家の次男坊・笙之介しょうのすけです。
この笙之介の父がお家騒動の陰謀に巻き込まれ、賄賂を受け取ったと疑いをかけられて自刃し、お家は断絶となる。
母の指図で父の無念を晴らしたい、という思いを胸に浪人となって江戸へやってきた笙之介は、深川の長屋に住む。
事件の真相究明にあたりながら、富勘長屋の住人や商人らと人情温まる日々を送ることになる。
桜の下に佇む女性との淡い関係も物語に色をつけ、お家騒動のサスペンスとともにストーリーが展開する。
人生の切なさ、ほろ苦さ、人々の温かさが心に沁みる物語。

桜ほうさら@宮部みゆきの表紙

表紙のイラストは三木謙次氏が描いており、この本の随所で挿入画が起用されています。この挿入画の雰囲気と小説が調和していて、読み進むにつれてイメージがより膨らんできます。

「ささらほうさら」という言葉に『桜』が絡められた【桜ほうさら】という物語の意味合いは、一度読んでみるとわかってきます。読み終わって心がほっとする【桜ほうさら】。ぜひあなたも一度読んで味わってみてください。  <Dai>


にほんブログ村 にほんブログ村へ
那須人は、にほんブログ村に参加しています! クリックお願いします!

choko4※那須高原の那須町に移住してきた筆者が、那須にとけ込んだ人を“那須人(なすびと)”と称し、那須好きの人たちに那須の様々な観光情報を提供することで、“那須人”になってもらいたいと、このブログを開設しています。何か知りたいこと、聞きたいことがありましたら《Contact Us》までどうぞ。




SNSフォローボタン

フォローする

スポンサーリンク

シェアする