那須高原に移住してから、このカフェを訪ねるのは2回目、実に10年ぶりです。以前ご紹介した黒田原の《カフェ ラ ディトンツ》に行くつもりだったのに、何と定休日でした。那須高原の自宅への帰り道、ふと思いついて「行ってみよう」と向かったのが、森のカフェ【Dad & Mam(ダッド&マム)】です。
ここは《フランクリンズカフェ》や《ノノワカフェ》と並んで、那須高原の中心から離れていることもあって、案内のしにくい場所。それと回りは森だけ、まさに“森の妖精”がひそむ、森の中にあるカフェです。
〈写真はオーナーの承諾のもと撮影しています〉
道順を簡単に説明しますと、広谷地交差点から横断道路(県道68号線)を東に白河方面に、池田交差点を過ぎ、大沢の交差点を右折、県道344号線(湯本大島線)を南下、約6㎞辺りに右折看板があります。それにしたがって森に入り込むこと1㎞位のところにあります。
県道からの脇道は、対向車とすれ違いができない細い道。それだけに、初めての人はちょっとビビってしまうかも。でも目標の【Dad & Mam(ダッド&マム)】はすぐ近くで、回りにはほとんど家が無いので、対向車はまず来ません。
やがて童話に出てくるようなログハウスが見えたら、そこが【Dad & Mam】です。ログハウスも、森の妖精たちがコツコツと建てたような、可愛い雰囲気が漂う“おうち”です。実際、このカフェのログハウスをはじめ建物の色々なものは、ほとんどがオーナー自らが造ってきたものだそうです。看板には「Handa Made Country」と書かれています。
こちらがエントランス、入る前に、エントランスの造りや装飾、それと店主からの“お願いメッセージ”もじっくりと拝見しましょう。
ログハウスの入り口には、店主からのメッセージが書かれたボードが掛けてあります。これは10年前と変わらずにあるボードです。10年前から、店主の姿勢が変わっていない事に、少し安心感を感じました。
要はここに来たら、「静かに過ごして欲しい」と「ご夫婦二人だけでやっているので対応に時間がかかる」ということ。携帯電話での通話はダメ、時間が無くて待てない人もダメ、です。
【Dad & Mam(ダッド&マム)】に来たら、ゆっくりと森の時間で過ごして欲しいというのが、店主の気持ちなのですね。このことはテーブルのメッセージカードにも書かれています。
テーブルに置かれたお願いメッセージ、あまりに上手な文字なので、内容よりも文字に見とれてしまいます。
“森の妖精”をイメージしていたら、急に頑固な店主の顔が妖精のイメージを壊してしまう、そう感じる方もいらっしゃるかも。(私も10年前にはそう思って入った経験があります)
でも、ご安心ください、【Dad & Mam】に入ると、迎えてくれるのは髭が似合う、シルバーヘアの紳士的な穏和なオーナーです。話好きかどうかは分かりませんが、余分なことは話さない、お客様の時間を優先する姿勢はいつまでも変わりません。
外の雰囲気とはまた違って、店内は細部にまでこだわったインテリアで埋めつくされています。
確かに、静かにこの空間に浸っていたい、と思わせるものがここにはあります。ゆっくりと、好きな食事をいただき、美味しいコーヒーを時間をかけて、物思いにふけりながら飲む、それがここ【Dad & Mam】での過ごし方。
この日は昼食をすませて来たので、オーダーしたのは「森のコーヒー」と「ジンジャーココア」です。薪ストーブの炎の揺らめきを眺めながら、至福のひとときを味わうことができます。
森のブレンドコーヒー450円は、ゆっくりと時間をかけて飲むにはほどよい苦みが・・。
ジンジャーが甘さを引き立てるジンジャーココア550円、なかなか美味しいドリンクでした。
【Dad & Mam】の店内には、仕切られたいくつかの場所があります。二人席、三人席、そしてお一人様の席も用意されています。気に入った席に座って、自分なりの時間を過ごせるように、とのオーナーの配慮が感じられます。
こちらの“無垢材”を使用した木彫りのテーブル席は4名様用。ちなみに、【Dad & Mam】は“5名様以上のグループ”は、ご遠慮願っているとのことですのでご注意あれ!
お二人がのんびりできるスペシャルなシートは、店内で唯一庭が眺められる席です。
森の中はやはり寒い、冬には欠かせない薪ストーブ。このストーブの前には、ロッキングチェアが置かれています。時間を忘れて、ロッキングチェアに身をまかせ、物思いにふける、そんな過ごし方がしたくなる衝動にかられる雰囲気があります。
窓辺に何気に置かれたガラス製の燭台。こんな細かい素敵なセンスで店内は溢れています。
【Dad & Mam】の外には、手入れが行き届いた庭が広がります。ちょっとしたところにも、オーナーのこだわりが光ります。白いブランコにゆられながら、暖かい陽ざしを感じるひと時もいいですね。
童話の主人公が出てきそうな可愛い小屋、こんな演出が随所に見られます。
年季の入ったログハウスなのに、細かいところまで手入れが行き届き、センスのいい飾りがつけられていて、上手くコーディネートされた美しさを感じます。
ここに住んだのが1996年でしょうか?とすると【Dad & Mam】は23年という歴史があるのでしょうね。コツコツとこのお店を造られてきた自負が、この看板から感じられます。
店内には色々な本が置かれていますが、ぜひ次回は好きな本を持参して、美味しいコーヒーをいただきながら、ゆっくりと読書に耽ってみたいと思わせる、そんな森の中に佇むカフェ【Dad & Mam】です。 <Dai>
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〈Dad & Mam(ダッド&マム)〉
〒329-3223
栃木県那須郡那須町大島794-51
Tel:0287-77-0503
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〈Dad & Mam(ダッド&マム)の周辺地図〉
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ダッド&マム (カフェ・喫茶(その他) / 那須町その他)
昼総合点★★★★☆ 4.0